2013年7月24日水曜日

段ボール箱の積上げ劣化②

段ボール箱の積み付けパターンの違いによる圧縮強度の変化を図に表しています。

 .一番強度が発揮されるのは、ブロック積み(物流の世界では「棒積み」と言われていま

 .す)で、80%の強度が保持できますが、積上げた商品の安定性では一番不安がられ

 .ている積み方です。

一番強度が下がるのは、ピンホール積みまたは風車積みと言われる積み方で、強度は

  40%まで下がってしまいます。 商品の積上げ安定性では一番安心出来る形で、最も頻

  繁に用いられているのですが。。。。

 .荷役作業の効率と安全性が相反する効果として表れています。




他の交互列積み、レンガ積み、スプリット積みは50%となっています。

2013年7月17日水曜日

段ボール箱の輸送・荷役劣化

段ボールは輸送、荷役中における落下などの衝撃や、輸送機関の振動など様々な

  要因で劣化します。

  しかし、この場合の段ボールの劣化状態は個々の貨物やその時の輸送・荷役状況

  にによって状態や条件が全く異なるため、段ボールの劣化指数を数値化する事は

  困難になります。

簡易的な方法として、通常は安全係数として図から読み取った数値と、必要とされる

  圧縮強度の積から段ボールの強度を割り出し、設計する事になります。


例えば、外装容器が吸湿する恐れの無い場合で、段ボール箱だけが上部荷重を負担する

  場合の安全係数は4であり、積み重ねによる上部荷重の合計が200kgである場合、段ボー

  ル箱の必要許容圧縮強度は800kgになります。

2013年7月4日木曜日

段ボール箱の種類

段ボール箱は、使用目的によって次のように分類されます。

 ◆個装用段ボール箱
   物品個々の包装として使用

 ◆内装用段ボール箱
   箱内部の包装 保護・仕切・緩衝用

 ◆外装用段ボール箱
   外部の包装 輸送・保管・荷役用
   (強度が重要:JISに規定)

また、包装する品物の質量(と箱自体の質量を合計した総質量)及び寸法から
  JIS規格(Z1506)のとおり、次のように分類されています。

 

◎ここで、総質量50kgまでが段ボール包装の対象になっていますが、現場ではそれ
  以上の質量の貨物も設計を要求されることがあり、その際には強化段ボールを使用
  する事になります。

※ここでいう「総質量」とは、包装物品の内容物品の質量(正味質量)と、包装に用いら
  れた容器その他包装材料の質量(風袋質量)を合わせた全質量のことを指します。

  また、「最大内法寸法」とは、段ボール箱の長さ、幅、深さの内法寸法の和の最大値
  を指します。

2013年7月1日月曜日

段ボールの構造

◇ 段ボールの基本形は、1枚の波型成型された紙(中しん)を2枚の平板な紙(ライナー)
  ではさんだ構造になっています。
  これらの3枚の紙により形造られた立体的構造に由来して多くの優れた特性が発揮さ
  れます。

◇ 厚さの形成により、強度と緩衝性能が得られる。厚さをもたらす中しん原紙の段付け
  (段繰り:コルゲート)は、2本の溝が切られたロール(段ロール)の間を通すことによ
  って行われ、このロールの形状(山の高さ/谷の深さ)により、いろいろの段が形成さ
  れます。

◇ 段ボールはこの山の高さで規格が設定されています。

  ● Aフルート(段の高さが4.5mm)
   段が高いので緩衝性(柔らかさ)を持ち、垂直方向への加圧に強く、箱の積み上げ
   にも強いです。
   一般的な外装箱に一番多く使われています。

  ● Bフルート(段の高さが2.5mm)
   段が低いので平面的な衝撃に強いです。
   瓶詰商品や割れ物商品の内装箱に多く使われています。

  ● Eフルート(段の高さが1.1mm)
   段が高いので緩衝性(柔らかさ)を持ち、垂直方向への加圧に強く、箱の積み上げ
   にも強いです。
   一般的な外装箱に一番多く使われています。

  ● Fフルート(段の高さが0.6mm)
   段ボールの持つ断熱性を活かし、耐油・耐水性を加えることによって、化成品にか
   わる食品トレイとして注目されています。

  ● Gフルート(段の高さが0.5mm)
   最薄の段ボール。
   板紙のようにダイレクトオフセット印刷ができ、強度も優れています。

  ● Cフルート(段の高さが3.5mm)
   欧米で外装箱の主流として用いられていますが、日本ではあまり使われていません。